「弓を持てないヴァイオリニストなんて、意味ないもの」
「君は無責任だ」
「いじけたその人を、1発ぶん殴ってやりたいんだ」
「心中はできないよ」
「未練が生まれたのは君のせいだ」
今回も前回の続きからです!
ぜひ、こちらも『四月は君の嘘』~愛の悲しみ~ご覧ください!
ネタバレありなのでご注意ください!!
君は無責任だ
渡に背中を押され、再びかをりの病室にお見舞いに訪れる公生。
「もう来ないかと思ったわ」
お見舞いに来たものの、うまく会話ができない公生でした。
「何を言えばいいか分からないだけだ」
そんな公生にかをりは、
「忘れちゃえばいいんだよ
リセットボタン押すみたいに、ポチっと」と、ふざけます。
そして、涙を浮かべ、
「弓を持てないヴァイオリニストなんて、意味ないもの」と呟きます。
そんなかをりを見て公生は、
「なんでそんなこというの。
忘れたくない風景を、刻みつけたくせに・・・」と思い、
「君は無責任だ。そんな奴もう知らん!!」と、
怒り病室を飛び出します。
その帰り道、
「僕は君に、何もしてあげられないの?」
そう自問自答しながら歩きます。
届いたかな・・・心は重なったかな?
かをりの病室を飛び出した公生は、
自信がピアノを教えている相座凪に、胡桃ヶ丘中学校の文化祭に出演させてくれと頼みます。
2つ返事で公生の出演を許可した凪でしたが、
公生に文化祭に出演したい理由を聞きます。
公生は、「いじけたその人を、1発ぶん殴ってやりたいんだ」とかをりを元気づけるため出演するのでした。
胡桃ヶ丘中学校の文化祭当日、
緊張のあまり手が震える凪に公生は、
「僕の友達が言っていたよ。君の人生で、ありったけの君で、真摯に弾けばいいんだよって」と、
かをりの言葉で凪を勇気づけます。
連弾本番、
公生と凪の『ワルツ』は、大成功に終わります。
ふたりの連弾をケータイ越しに聞いていたかをりは、
あることを決意するのでした・・・
凪の兄で、公生のピアノのライバルでもある相座武士は、
公生と連弾をする妹、凪の姿を見て悔しがり、
12月の東日本ピアノコンクールでボコボコにしてやると、公生に宣言するのでした。
ありがとう。有馬公生くん
凪との連弾の後日、公生は定期連絡のためかをりの病室に向かいます。
しかし、病室にはかをりの姿がありません。
かをりの症状が悪化したんじゃないか・・・と、公生は焦ります。
そこに、かをりの両親が現れます。
「あ!かをりのお見舞いに来てくれたのかい?」
「じゃあきっとあそこね」
両親に案内されたのは『リハビリ室』だった。
そこには必死にリハビリを行うかをりの姿があります。
『有馬君のおかげね』と、
公生の一生懸命な姿が、かをりの胸を打ったのだと、
かをりの両親は公生にお礼を言うのでした。
『このまま諦めたら、わたしがかわいそう』
かをりは、わずかな希望に賭け、手術をすることを決意したのだった。
公生はかをちゃんが好きなんだよ
そして、東日本ピアノコンクールが始まります。
「俺ら演奏家だからよ、ものは音楽で語らねーとな。」
有馬公生、ライバルの相座武士・井川絵美は無事予選を通過します。
予選後、公生はかをりのお見舞いに向かいますが、
病院の前で親友の渡に偶然会います。
渡と公生の2人でかをりのお見舞いに行きますが、
かをりと渡が楽しそうに話す姿を見つめ、どこか寂しそうな表情を浮かべます。
「君のことを考えると、渡のことを考える。そして僕は落ち込んでしまう」
またある日、親友の澤部椿とかをりのお見舞いに向かいますが、
病院に入っていく渡を見つけます。
「椿、雨が来そうだよ。今日は帰ろっか。」
2人はお見舞いには寄らず、帰り道を歩き始めますが、
その途中、雨が降りだし、公生と椿は雨宿りをします。
「いやだったんでしょ、かをちゃんのとこ行くの・・・渡がいたから。」
「公生は、かをちゃんが好きなんだよ。」
椿の言葉に公生はうなずきます。
それを聞いた椿は、
「ばっかぢゃないの・・・
かをちゃんは渡が好きなの。あんたは・・・私と恋をするしかないの。」
そう呟き、走り出します。
「踏み出してやったぞ。女の子として意識させてやったぞ」
椿の時間は動き出したのでした。
『四月は君の嘘』~一つだけ嘘をつきました~に続きます!!
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